◆平成24年 秋季展より 平成24年10月2日(火)〜11月3日(土)

 『屏風と婚礼調度品展』
婚礼調度品は、播州出身で大名家相手に金融業を営んでいた京都屈指の豪商、那波家(那波屋)五代目九郎左衛門祐英の四女里代(1693〜1762)の婚礼道具である。里代が、同じく京都の豪商であった柏原家(柏屋)四代目九右衛門光忠に嫁いだ時のものと伝えられている。里代の婚礼道具は、絡み合う柳と海棠の意匠が施された道具類を主としている。これらの道具の蒔絵意匠は金・銀・錫の彩りをもって切金、付描、梨子地などの様々な技術をつくして描かれている。

宋 紫石(1715〜1786)江戸の人。本姓は楠本。長崎で中国人宋紫岩に学び、名を中国風にあらためた。

円山 応瑞(1766〜1829)円山応挙の長男として京都に生まれ、のちに父の後を継ぎ円山家二世となり、同派の伝統をよく表し、花鳥図を得意とした。
平成23年秋季展より 平成23年秋季展より
虎図 宋紫石作 金地着色 屏風 六曲一双 扇面散図 円山応瑞作 金地着色 屏風 六曲一隻
   
平成23年秋季展より 平成23年秋季展より
襦珍松霞に千羽鶴織文様打掛 一領、鏡台・内容品 一基 厨子棚飾り
   
平成23年秋季展より 平成23年秋季展より
櫛台・内容品 黒塗柳海棠蒔絵 一基 公家武家遊楽図(右隻 源氏物語) 屏風 六曲 一双
   


◆平成24年 春季展より 2012年4月1日(日)〜5月5日(土)「月曜日は休館です。但し、祝日は開館します。」

歌麿・清長・栄之・英山・英泉・豊国・国貞などの浮世絵を中心に、応挙・海仙の掛軸、後素軒の屏風など、美人を描いた作品を展示。

歌川 豊春(1735〜1814)江戸宇田川町に住んでいたので歌川と名乗り、浮世絵界の一大勢力である歌川派の祖となる。

鳥居 清長(1752〜1815)江戸の生まれ、写生に基づく堅実な素描を元に八頭身でどっしりとした体つきの健康的な美人画様式を創り上げた。また美人画の背景に、現実の江戸風景を写実的に写したのは清長が最初であるとされる。

喜多川 歌麿(1753頃〜1806)繊細で優麗な描線を特徴とし、さまざまな姿態、表情の女性美を追求した美人画の大家、肉感的に美人を描き、大首絵(顔を大きく扱った絵)などで一世を風靡した。

円山 応挙(1733〜1795)丹後穴太の生まれ、京都に出て狩野派の石田幽汀に学んだ後、写生を重視した画風を創り出した。円山派の祖。

歌川 豊国(初代)(1769〜1825)江戸の浮世絵師。「役者舞台之姿絵」シリーズは、単調な背景に浮き上がった贔屓役者の美しい容姿で、人々を魅了した。

平成24年春季展より 平成24年春季展より
後素軒 和漢人物図押絵貼屏風 紙本著色 六曲一双 鳥居 清長 江戸名所集 日本橋眺望の富士 中判一枚
   
平成24年春季展より 平成24年春季展より
喜多川 歌麿 美人一代五十三次とつか 大判一枚 円山 応挙 倭美人図 絹本著色 一軸
   
平成24年春季展より 平成24年春季展より
歌川 豊春 松風村雨図 絹本著色 一軸 歌川 豊国 扇屋内高機・扇屋内満汐 大判二枚